和の道具 [日々の食卓]
新しい年になったので、新しい道具と食器を少しだけ新調しました。
その中のひとつが、有次の裏ごし器。
以前、ブログにもアップしましたが元生徒の美穂ちゃんの嫁入り道具(でした)。 京都通で「和」好みな彼女の選んだ道具も若い新婚家庭の食卓ではなかなか出番がなかったらしく、「教室で使ってください。」と、何度めかの里帰りの際に、新品のまま私の手元へ届きました。 しばらく会ってないけど、元気にしてるのかな、彼女。 ありがたく大事に使わせて頂きますね。
このタイプの裏ごし器を見ると思い出すのは、まだ料理のいろはも知らなかった頃のこと。
碁盤の目のようになった網に対して斜め方向から宮島(木しゃもじ)をすべらせるように当てるという使い方を知らず、ついつい網目と並行に手前に食材を引きながら押し込んでた私。力任せに見えるその行いに、よくお師匠さんから注意されたっけ。
そんなことを思い出しながらの、新年のキッチンの夜更けでした。
「裏漉す」という作業・・・フ―プロでガガッと一気にペースト状にするのと、手作業では少し気分も違います。
有次のこれは、より丁寧な気持ちになったりするのですね、やはり。
「まずは形から」の私です。 今年もか・・・。
新年のレッスンも無事に始まりました。 少し落ち着いたら、今年は喪中で年賀状のやりとりをしなかった彼女に近況報告の葉書でも出そうかな、と思ってます。
ところで、最近姉に貸してもらった本のこと。
その中の一ページ、上のお道具を使い始めたばかりだったので、今の気持ちにぴったりと当てはまってとても気になりました。 長くなりますが、以下です。
日本の巧妙な禅の師匠たちは、自分たちの諸道具を、特別なものでもなく
天然で凡庸なもののなかから選ぶといいます。彼らはそこに、
いつもとはちがう形の美しさを見出していたのです。
本当の美しさは、わたしたちの身近にあります。
残念ながら私たちは常に遠くにばかり目がいき、それが見えていないだけなのです。
すぐに役立つもの、「そのものだけのために作られた美しさ」をもつものを、
身のまわりに置くよう心がけましょう。
~「機能的なものは見た目も美しい」 フランク・ロイド・ライト~
「シンプルに生きる」 ドミニック・ローホー著 より
おはようございます。
新婚では、裏ごし・・・しかも有次の裏ごしは使わないだろうな。
使うとしたらフランス料理用のものだろうな。あれなら粗っぽく扱っても大丈夫だろうし。
by 京男 (2011-01-14 05:07)
京男さん♪
こんばんは!
有次さんの、思ってたより手入れも簡単で
何より使いやすいです!京男さんちの台所でも活躍中ですか?
どんどん、若い人たちにも使ってもらって日本の道具がいつまでも
残っていくといいですね。
by nao (2011-01-14 21:17)